「ごえん」を立ち上げた経緯は?

私は、15年ほど前から東京の吉祥寺で古着のインターネット販売の事業をやっていたのですが、そのときに現在の「ごえん」代表取締役を務めている小野寺と出会いました。彼とはとても仲が良くて、よく一緒に遊んでいました。
その小野寺が地元(岩手県北上市)にUターンすることになったのですが、「地元に仕事があるのか不安」という話をしていて、「だったら一緒にインターネット販売をやろう」ということで、「ごえん」の前身となる「ショッピングマン」が誕生しました。

当時、彼は出版業界で働いていて、デザイナーやライターといった個性的なヒトたちをまとめて音楽系のフリーペーパーをつくっていました。どんなに忙しくても常にフラットな姿勢でヒトと接していて、時間の使い方も上手だし「素晴らしいなあ」と思っていました。
だからこそ、小野寺とは東京と岩手で距離的には離れてしまいますが、友人としてのつながりは切りたくなかった。一緒に仕事ができれば、そのつながりもより強くできると思ったのが会社を立ち上げたきっかけです。

「ショッピングマン」がスタートとした翌年には東日本大震災などもありました。「ごえん」のこれまでを振り返ってみると……。

「ショッピングマン」のスタートは、小野寺の実家でした。そこに3畳ぐらいの板の間があって、そこでブランド品の古物を扱う「ショッピングマン」を小さくはじめたんです。お陰様で順調に売り上げものびて、同じ年の秋には、小さな事務所を借りるまでに事業拡大できました。扱う商品・配送する数が1,000点を超えて、現在の「ごえん」の通販ビジネスの基礎がここで出来上がりました。

その後、2013(平成25)年には社名も「ごえん株式会社」となったわけですが、今の「ごえん」のビジョンがきちんとカタチになったのは、2011(平成23)年に起きた東日本大震災を経験したから。
私たち「ごえん」は「東北から世界へ」を企業理念としています。東日本大震災のときに当時の社員の地元・陸前高田も被災しました。私たちも支援のためにすぐに陸前高田に駆けつけたのですが、その現状を現地で目の当たりにして私の考えが大きく変わりました。

それまでは東北、岩手と言えば、友人である「小野寺が暮らす場所」というイメージしかなかったのですが、「もっと何か東北の役に立つことがしたい」という想いが強くなったのです。そのために「ごえん」ができることは何だろうかと考えたとき、「たくさんの雇用をつくること」「そこで働くヒトがやりがいを持って取り組める環境をつくること」「大震災で被災した東北という場所から何かを発信していくこと」だと思いました。
  最初こそ3畳の板の間から、小野寺と私の2人でのスタートでしたが、お陰様でクライアントさんやお客さまも増えると同時に、信頼できる仲間も増えてきた。まだまだですが、今では「東北から世界へ」という企業理念をカタチにするために、着実に歩んでいるという手応えを感じています。

「東北から世界へ」。その具体的な取り組みとして、北上市の「ふるさと納税」にもかかわっていて、非常に好調とのことですが、「ごえん」はどのようなスタンスで取り組んでいるのでしょう。

正直に言えば、「インターネット販売」というものを地場産業として、地域と連携して成り立たせるのは難しいのではないかと最初は思っていました。インターネット販売はどこでもできますから、私としては当初は小野寺の生活が成り立つ手伝いができればいいとだけ思っていて、ですから地域とつながってビジネスをやろうとは考えたこともありませんでした。

しかし、東日本大震災を経験して、さらに北上市の「ふるさと納税」のお手伝いをするようになって、北上市のさまざまな事業者さんと知り合うことができて、その考えが大きく変わりました。

北上市には、こだわりを持ってものづくりに励んでいる事業者さんがたくさんいらっしゃって、魅力あふれる商品がたくさんある。その良さ、素晴らしさを世の中に発信していくことは、東京ではできない。事業者さんや商品の上辺だけの魅力を伝えることなら東京でもできます。でも、実際に現地に足を運んで、地元の方ひとりひとりを取材して撮影して「東北には、岩手には、北上には、こんなにいい会社がいっぱいあるんだよ。こんなに素晴らしい商品があるんだよ」とWebを通して発信していくこと。それはやっぱり東北、岩手、そして北上市にいなければできないことだし、インターネット販売、さらにはWebに精通した「ごえん」だからこそできることで、だからこそ北上市でやる意味があると思うんです。

幸い「ふるさと納税」にかかわってみて、北上市にもWebに関心を持っていて、信頼できる会社があればぜひ一緒にやってみたいと思っていらっしゃる方がたくさんいることを知りました。だからこそ、東北で、岩手で、北上市で、もっともっと私たちの仕事は成長できるとも思っています。

「ごえん」の今後は?

従来通り、さまざまな事業者さんのインターネット販売の運営代行(EC代行)、いわゆる通販向けのWebのプラットフォームをつくって売り上げをのばす仕組みを提案し、構築・運営していくことが「ごえん」のビジネスの主軸であることは今後も変わりません。

しかし、今後はよりいろいろな事業者さんとつながって、つくった商品はもちろん、自身の魅力もWebを通して発信していくお手伝いをしていきたいと思っています。
近年、AIが多くのメディアで話題となっていて、特にインターネット販売はボタンひとつで何でも商品が買える時代。AIの登場によってヒトを介した顧客対応の必要のない時代になっています。でも、私はそういう時代だからこそ、“ヒト”の存在、パーソナルな魅力がもっともっと大切になってくると思っています。

実は私はWebだけではなくて、リアルな店舗でお客さまとフェイス・トゥ・フェイスでやりとりしながら商品を売る時計店のビジネスもしています。なぜ、それをやっているかというと、例えば昔の話ですが私の先輩がジーンズを履いていて、それがすごくかっこよくて自分もほしいと思った……。それって、先輩の人間味も含めたかっこよさだったり、先輩みたいなかっこいい男になりたいという憧れだったり、そういう“想い”や“憧れ”という“気持ち”が含まれている……。かっこいい先輩という“ヒト”を介することによって動かされる“気持ち”、生まれる“温かみ”、そういうヒトの温度が感じられるものへの共感は、人間ならみんな持っていると思うんです。

だからこそ、Webにおいても、きちんとヒトの“温かみ”というものを大切にしていれば、それがひとつの大きな「ごえん」の強みになる。これからの時代、むしろ、それこそ大事になると思っています。
「ふるさと納税」が多くのみなさんから好評をいただいているのも、私たちが地元の事業者さんとしっかりつながって、あくまでも既製品としてではなく、パーソナルな部分で、“ヒト”という部分を大切にして寄り添って、地元の事業者さんと一緒に取り組んでいるからこそだと思います。
それがきちんとベースにあって、地域とつながり、同じ志を持った仲間たちと一緒に楽しく仕事をしていければ、「東北から世界へ」というビジネスモデルも夢ではなく、この北上市からでも実現できると私は思っています。

「ごえん」が求める人材とは?

楽しくなくちゃ仕事じゃない……。
私は昔からこの言葉が大好きなんです。仕事は確かに大変なことも多いですが、そのなかでも楽しいことを見つけながら、仲間と一緒にクライアントさんやネットショッピングに訪れるお客さまの満足度をいかに高めていくかが大事だと思います。
私は普段は東京で仕事をしているので、北上市に来たときは割と客観的に働くスタッフたちの様子を見ることができます。そんな私から見ても、北上市で働くスタッフたちは「楽しくなくちゃ仕事じゃない」ということをうらやましいくらい実践できていると思います。

確かにカスタマー対応、データ編集・作成、商品管理、写真撮影などなど、覚える仕事はたくさんあって、大変なことも多いとは思います。でもスタッフたちは、クライアントさんのこと、お客さまのこと、地元の事業者さんのこと、そして一緒に働く仲間たちのことをきちんと考えて、みんなで話し合って仕事の進め方をブラッシュアップしてと、つねに前向きに楽しんで仕事をしている様子が伝わってきます。我ながら本当に素晴らしい会社だと思って、いつも見ています(笑)
そういうところに入って仕事をしていただくことになりますから、やっぱり新しいこと、大変なことにも楽しんで前向きに取り組んでいきたいという考えをお持ちの方は働きやすいのではないでしょうか。
それに「ごえん」のスタッフは、すごくやる気を持って楽しんで仕事をしているので、そこに入って一緒に仕事をするのは楽しいと思いますし、何より刺激になると思います。

実際、私も新しく入られた方が、周りから刺激を受けていろいろな仕事を覚えながら、やがてその仕事を任されて、そこで楽しく仕事をしている様子をたくさん見てきています。
ですから、入社される方には、ぜひそのように成長していっていただきたいと思っています。 
楽しくなくちゃ仕事じゃない……。
その言葉に共感できる方は、ぜひ「ごえん」に。「東北から世界へ」。一緒に、その夢を実現していきましょう!

  • スティーブ・ジョブス氏の言葉
    『Stay Hungry. Stay Foolish.』

    仕事とは関係有りませんが、私の一番好きな言葉です。 アップルの創始者であり、iphoneやマウス、フォントの概念をパソコンに取り入れる等、独自の感性で素晴らしい経営者として知られている偉人。共感する人も多いと思います。
    「ハングリーであれ。愚か者であれ」と言う言葉の『愚か者であれ』と言う言葉に私は、彼が人生を楽しんで居た人である事を感じています。 愚かであれ=沢山失敗をしなさい。と言う風に言っているのだと思います。ごえん株式会社の理念である『楽しくなくちゃ仕事じゃない』と言う言葉は、ジョブス氏の言葉を知る前に作った物ですが、 勝手に『ジョブス氏と同じだ!!』と思っています笑。彼の挫折や、死を目の前にした経験談などは、永遠のバイブルです。
    2005年に米スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチの中での一言です。youtubeでご覧になれますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみて下さい。

  • 若旦那の歌の歌詞

    ヒップホップの人って言うイメージの強い、湘南乃風のメンバーである若旦那さんの歌の歌詞がとっても好き♪
    「あなたの笑顔は世界で一番美しい」と言うソロアルバムの中の歌は、男だったら憧れるカッコいい男像がぎっしり詰まっています。
    第一子を授かった事を妻から知らせを受け、最高に気分が盛り上がっている時に聞いた『いのち~桜の記憶~』と言う曲は、何度聞いても感動します。 きっと色々な経験をして、感謝ややりがいを見つけたんだろうな~と、思わせてくれる曲を沢山書いている人です。大好き♪

スタッフ対談

岩手ではここにしかない「EC代行」という仕事。
その可能性にワクワク!

マーケティング事業部
マネージャー
2015年入社・北上市出身

コンテンツ制作部
マネージャー
2013年入社・北上市出身

めざせ、なんでもできるクリエイター。
Web制作のアベンジャーズへ。

Web制作部
マネージャー
2017年入社・沿岸南部出身

Web制作部
デザイナー
2014年入社・北上市出身