小規模事業者持続化補助金とは?対象者・経費・採択率・スケジュール等を紹介!
2022/08/24
2024/09/19

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「小規模事業者持続化補助金の活用を検討している…」

「小規模事業者持続化補助金の採択率やスケジュールを知りたい…」

小規模事業者持続化補助金の利用を検討するにあたって、はじめの壁となるのはやはり、対象者や対象経費などの理解でしょう。今回は、小規模事業者持続化補助金とは何かがわかるように、概要を紹介しています。

小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)とは?

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者が自社の経営を見直し、生産性向上・販売開拓の取り組みを支援する制度のことです。

小規模事業者持続化補助金の対象者について

小規模事業者持続化補助金の対象者は、下記に挙げる項目をそれぞれ満たす必要があります。

1.小規模事業者であること

2.資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%の株式を保有されていないこと(法人のみ)

3.確定している(申告済みの)直近過去3年分の「各年」又は「各事業年度」の課税所得の年平均額が 15億円を超えていないこと

4.本補助金の受付締切日の前10か月以内に、先行する受付締切回で採択を受けて、補助事業を実施した(している)者でないこと(共同申請の参画事業者の場合も含みます)

小規模事業者持続化補助金における小規模事業者の定義とは?

小規模事業者の定義は以下の通りです。

・商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) 常時使用する従業員の数 5人以下

・製造業その他 常時使用する従業員の数 20人以下

・サービス業のうち宿泊業・娯楽業 常時使用する従業員の数 20人以下

補助対象となるのは、株式会社・合名会社・合同会社・協業組合・士業法人といった会社および会社に準ずる営利法人と、個人事業主、そして一定の要件を満たした特定非営利活動法人となっています。

補助対象にならないのは、一般/公益社団法人・一般/公益財団法人・医療法人・宗教法人・学校法人・医師/歯科医師/助産師・社会福祉法人などです。

対象となる経費は?

対象となる経費は以下の通りです。

ウェブサイト関連費・展示会出展費・借料・設備処分費・委託費・旅費・開発費・資料購入費・機械装置等費・広報費・雑役務費・外注費

小規模事業者持続化補助金の対象となる経費としてわかりやすいのが、ウェブサイト関連費でしょう。新たな販路開拓のために、Google広告やYAHOO広告といったWeb広告を配信したりといった費用が経費となります。ただし、ウェブサイト関連費のみでの申請は不可となっています。

補助対象となる経費は、使用目的が小規模事業者持続化補助金事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費であって、交付決定日以降に発生し、対象期間中に支払いが完了した経費、そして証拠資料などによって支払い金額が確認できる経費でなければなりません。

「新しく取り組むこと」がポイントとなるため、Web広告の場合を例にすると、交付決定日以降に新規にキャンペーンを作成した上で配信する必要があり、対象期間中に広告配信した分が経費となります。そして証拠資料として、実際にWeb広告で配信した金額や広告内容が分かるものなどを、スクリーンショットに撮って提出する必要があります。

対象事業について

補助対象となる事業は、下記3つの要件を満たしていなければなりません。

(1)策定した「経営計画」に基づいて実施する、地道な販路開拓等のための取組であること。あるいは、販路開拓等の取組とあわせて行う業務効率化(生産性向上)のための取組であること

(2)商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組む事業であること

(3)以下に該当する事業を行うものではないこと

・同一内容の事業について、国が助成する他の制度と重複する事業

・本事業の終了後、概ね1年以内に売上げにつながることが見込まれない事業

・事業内容が射幸心をそそるおそれがあること、または公の秩序もしくは善良の風俗を害することとなるおそれがあるもの、公的な支援を行うことが適当でないと認められるもの

持続化補助金は、同一の取り組みで別の補助金と重複する場合受け取ることはできません。そのため、既に他の補助金を受けている場合や、予定のある場合は双方の事務局等に確認しましょう。

補助対象となり得る取り組み例

続いて、補助対象となり得る取り組みについて見ていきましょう。

販路開拓等の取り組み例

補助対象となり得る販路開拓等の取り組みのポイントとしては、「新しく取り組むこと」という点が重要になります。

【広報費】

・新たな販促用チラシの作成

・ポスティング

・新たな販促品の調達/配布 

【機械装置等費】

・生産販売拡大のためのオーブン/冷凍庫

・新商品を陳列するための棚の購入

・新たなサービス提供のための製造機

【展示会出展費】

・商談会への参加

・国内外の展示会

・見本市への出展

【開発費】

・新商品の開発におけるデザイン

・新商品の開発における原材料

・新商品の開発における加工

【委託費】

・新商品開発にともなう成分分析の依頼

【外注費】

・店舗改装

業務効率化の取り組み例

業務効率化の取り組みとしては、下記のような例が挙げられます。

・従業員の作業導線の確保や整理スペースの導入

・新たにPOSレジソフトウェアを導入し、売り上げ管理を効率化

・新たに会計ソフトウェアと導入し、決算業務の効率化

小規模事業者持続化補助金はいくらまで補助される?(補助率と上限)

小規模事業者持続化補助金には、通常枠に加えて、賃金引上げ枠・卒業枠・後継者支援枠・創業枠・インボイス枠の特別枠があります。それぞれの補助上限と補助率は下記の通りです。

<通常枠の上限と補助率> 50万円 2/3

<賃金引上げ枠の上限と補助率> 200万円 2/3(赤字事業者については3/4)

<卒業枠の上限と補助率> 200万円 2/3

<後継者支援枠の上限と補助率> 200万円 2/3

<創業枠の上限と補助率> 200万円 2/3

<インボイス枠の上限と補助率> 100万円 2/3

補助金については、支払いを受けた補助金については原則として返済の必要はありません。

ただし、実地検査の結果により、補助金返還命令の指示が出されてしまう場合があります。

小規模事業者持続化補助金の特別枠とは?

賃金引上げ枠・卒業枠・後継者支援枠・創業枠・インボイス枠の概要は下記になります。

〇賃金引上げ枠        

販路開拓の取り組みに加え、補助事業実施期間に事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+30円以上とした事業者。

〇卒業枠  

販路開拓の取り組みに加え、補助事業実施期間中に常時使用する従業員を増やし、小規模事業者として定義する従業員の枠を超え事業規模を拡大する事業者。

〇後継者支援枠        

販路開拓の取り組みに加え、新たな取組を行う後継者候補として、「アトツギ甲子園」のファイナリストになった事業者。

〇創業枠

特定創業支援等事業による支援を受け、かつ過去3年以内に開業した事業者。

〇インボイス枠

免税事業者であった事業者が、新たにインボイス発行事業者として登録し、販路開拓に取り組む事業者。

小規模事業者持続化補助金の受付期間・スケジュールは?

小規模事業者持続化補助金の受付締め切りは下記の通りです。

第9回受付締切日:2022年9月20日

第10回受付締切日:2022年12月上旬

第11回受付締切日:2023年2月下旬

小規模事業者持続化補助金の申請の流れ

小規模事業者持続化補助金の申請の流れは下記の通りです。

1.補助金事務局のHPで必要書類やスケジュールなどを確認。

2.補助金事務局のHPから書式をダウンロードし、「持続化補助金の申請書-様式1」「経営計画書-様式2」「補助事業計画書-様式3」を作成。

3.様式4発行依頼書を作成の上、「事業支援計画書-様式4」発行受付締め切りまでに発行申し込み。

4.支部・本部で「経営計画書-様式2」「補助事業計画書-様式3」の記載内容を確認し、問題がなければ「事業支援計画書-様式4が発行。 5.補助金事務局へ電子または郵送により提出。

小規模事業者持続化補助金の採択率は?

採択率は下記の通りです。

申請者数採択者数採択率
1回目締切8,0447,30890.85%
2回目締切19,15412,47865.15%
3回目締切37,30212,66433.95%
4回目締切16,1267,12844.20%
5回目締切12,7386,86953.93%
6回目締切9,9146,84669.05%

1回目締め切りの採択率は約90%とほとんどが通っていましたが、3回目では約34%まで下がり、6回目締め切りでは約70%となっています。採択率の落ち込んだ3回目締め切りは約3万7千人と、一番多くの方が申請した回となりました。

まとめ:小規模事業者持続化補助金とは?対象者・経費・採択率・スケジュール等を紹介!

いかがでしたか?今回の内容としては、

・小規模事業者持続化補助金は、名前の通り小規模事業者を対象とした補助金である 
                                                 ・対象となる経費は、ウェブサイト関連費・展示会出展費・借料・設備処分費などが挙げられる

・第9回受付締切日は2022年9月20日となっている

・採択率は約34%から、約91%までと幅広い

以上の点が重要なポイントでした。

小規模事業者持続化補助金は文字通り小規模事業者が対象であり、これまで事業に補助金を活用したことがなかった企業様などにおすすめの補助金です。